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【12月号】翼
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2013/01/14
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小選挙区制の悪しきマジッ クがまたも表面化した。今 次衆院選での自民党は、2 37選挙区で勝利。勝率79%。しかし得票率は43%に過ぎない。総投票率は戦後最低の59%の中でである。国民に支持されているわけでないことは明白であり、死に票率は何と40・4%。こうした小選挙区制に問題がある中で過去3回、自民党296議席、民主党308議席、そして今回自民党294議席となった▼小選挙区制は、アメリカマサチューセッツ知事のエルブリッジ・ゲリーが、自分有利に選挙区を改変したとき、その地図がサラマンダー(両生類・四精霊の中の火を司り、トカゲやドラゴンのような姿をするモノ)に似ていたことから、ゲリーとサラマンダーをくっつけてゲリマンダーと呼ばれ批判されながら実施したことに始る▼日本でもこれに習い、1956年の鳩山一郎が導入しようとしてハトマンダーと言われ失敗。1973年には田中角栄が導入しようとしたがカクマンダーと言われて失敗。にもかかわらず制度化させたのは、1993年に成立した細川政権時代で、社会党沖縄出身の上原康介が沖縄開発庁長官になるなど社会党も閣僚を出している。社会党の転向・凋落の始まりである▼世界で小選挙区制をとるのはアメリカ・イギリス・カナダ、二回投票制のフランス等々。比例代表並立制と組み合わせている国は、日本・韓国・台湾・タイなどある。金がかからないと嘯いて導入を強行した日本、結果は想定通り死に票は増えるし、政党助成金という名の税金で政治家を支援する制度等々、極めて問題が多い▼もとより私たちは、導入時にも反対運動を展開してきたが、今後も、それの廃止に向け、改めて広範な国民の支持を得るべく、地道な運動を展開していかなくてはならない。
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